改良版NDはボディバランスが向上。最廉価モデルで約250万は頂けないが…
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
これだよ、これ。昨秋にマイナーチェンジが施された“ND”こと現行ロードスターに乗って、芦ノ湖スカイラインの回り込んだコーナーをひとつふたつクリアしたあとに、ボクは嬉しくなってしまった。にわかには信じられないから、ざわつく心を抑えてもう少し走ってみる。うん…、間違いない。新しくなったNDロードスターは、これぞ現代のロードスターといえる素晴らしいフットワークを身につけた。
ブレーキングからターンインにかけて、ペダルを徐々に離してステアリングを切り込んでいくと、新しくなったNDは最初からジワリとグリップ感を立ち上げた。荷重がかかってもフロントダンパーがスコッ! と入らず、ゆっくりと沈み込む。当然タイヤはグッと踏ん張って、グリップ力が上がる。そしてダンパーがゆっくりと戻ってくれるから、タイヤにかかった圧力が抜けきらず、ステアリングの手応えが最後まできちんと残っている。
これができなかったんだ。
フロントの手応えがあるから安心してカーブに入って行くことができ、車体をロールさせて、外側ふたつのタイヤに荷重をかけて行くことができた。そのときのリアサスペンションの伸び方も、フロントと同じくらい落ち着きがあっていい。
素晴らしいじゃないか。
今まではこのターンインにかけての手応えが乏しくて、“な~んかいやな感じ”だった。具体的に言うとフロントダンパーの減衰力がなさ過ぎて、逆にリアは高すぎた。これだと速度が低い街中では確かに軽快にクイクイと曲がる。でも速度域が上がると、フロントの手応えが少ないから、リアはどっしりしているのに不安に感じるのだ。
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